第67章 絶望を味わわせて初めて、彼女は生まれ変わるのだ

「咲良、私は咲良のこと信じてる」田中未菜が小さな声で言った。

山口咲良は、横で橘結衣の顔色がみるみる悪くなるのを見て、胸の内で冷たく笑う。

見られたからって、何だっていうの。

あの日、橘結衣が一緒に買い物していた相手が月島旭だなんて、証明できるはずがない。

「橘結衣。こんな幼稚な手で、私と未菜の仲を裂けると思ってるの? ずっと未菜の邪魔してきたのは、あんたでしょ。私と未菜の友情は何年も――それが悔しいだけじゃない。仲がいいのが妬ましくて……」

わざと怒ったふりで糾弾していると、橘結衣はポケットから写真を二枚、すっと取り出して皆の前に掲げた。

「山口咲良、もう演技やめなよ。見てるこ...

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